ただ今第二巻まで読了しました。

 塩野氏の生涯の友というべき、マキアヴェッリの生涯を描いた小説です。
 全3巻なので、あと第3巻を読めばいいのですが、大変面白く魅力あふれる文体に誘われて、ズンズンと読み進んでしまうのが問題であると感じるくらいの作品です。
 主な内容は、15・16世紀のイタリアはフィレンツェ共和国の官僚であったマキアヴェッリが、ローマ法王やチェザーレ・ボルジア、フランス王ルイ12世などと外交交渉で活躍したことや、内政では自国で軍事力を持つことの重要性を訴えて軍隊を編成するために奔走したことなど、当時の歴史的転換期におけるエピソードを交えて紹介されています。
 塩野氏の独特とした語りかけるような文体と、マキアヴェッリへの愛情が相まって、とても親近感の持てる活き活きした人物として描かれているのが印象的です。
 マキアヴェッリといえば、かの有名な「君主論」を高校生のときに読んだだけですが、これを期にマキアヴェッリの著作を読んでみる気になりました。